プリンターには紙を吸い取る給紙部分があり、給紙方法の種類にも「前面給紙」「背面給紙」「手差し給紙」があります。
前面給紙にもカセットトレイに閉まっておくことのできるタイプで1段もしくは2段のタイプがありますし、背面給紙の場合でも、セットできる枚数も重要になります。
給紙にはタイプによってメリット・デメリットがそれぞれにあり、そのメリットデメリットを理解した上でプリンターを選ぶ事も重要になってくると思います。
給紙に関して深く掘り下げるサイトは他サイトではほとんどないですが、このページではとことん掘り下げていきます。
このページを最後まで見ると「給紙部分」は使い勝手に影響していて、かなり重要であることに気づくはずです。
ちなみに、ここでは量販店に販売のある家庭用インクジェットプリンターでキヤノン、エプソン、ブラザーを例にして解説していき、プリンター本体の比較も行っていきます。
目次
給紙方法によるメリット・デメリット
それでは以下が給紙方法のメリットやでメリットになります。
注目すべきことは、「印刷準備の有無」と「設置面積」です。
背面給紙
背面給紙は昔からある給紙方法です。
プリンターの背面部分から用紙を立ててセットし、前面(手前)に出てきます。
メリット
・厚みのある紙に印刷をかける場合、背面給紙の方が一般的に強いと言われています。
・用紙が見える状態で立ててしまっておくタイプなので、残り用紙の枚数が見える。
・名刺やカードサイズの単体印刷ができる機種がある
デメリット
・用紙をしまっておくことができないので、印刷をかける際にいちいち用紙のセットをしてあげる必要が出てきます。
・背面ユニットの部分を伸ばす必要があるので高さと奥行きのスペースが必要になり設置面積の場所をとる。
前面給紙
前面給紙は今では一般的な給紙方法です。
前面から用紙をセットして、前面に排出させる方式です。
メリット
・用紙を前面カセットに収納しておけるので、印刷する時に準備を必要がいらないので手間が少ない
・背面を利用しないので余分な奥行き、高さを必要とせず、コンパクトなまま使える
デメリット
・背面給紙よりは厚みのある紙に弱いと言われる
・名刺やカードサイズの単体印刷はできない
手差し給紙
手差し給紙は基本的にはオプションみたいな感じの給紙方法。
メリット
・種類の違う印刷時に用紙のセットが必要ない。
デメリット
・1枚ずつしか印刷できないので大量印刷には向かない。
筆者が給紙方法で一番オススメしたいプリンター
上述した給紙方法のメリット・デメリットを踏まえてオススメのプリンターをご紹介します。
私がオススメしたい給紙方法は前面給紙になります。背面給紙にもメリットはありますが、今の時代コンパクトにプリンターを運用していくことは重要ですし、用紙の準備がいちいち必要なのも面倒になるので、用紙を収納しておける前面給紙がオススメです。
そこで筆者が、給紙方法の観点から1番オススメしたいプリンターはエプソンの「EP-882A」です。
EP-882Aは前面2段給紙と背面手差し給紙を採用しています。
前面2段給紙は、前面から2種類の用紙を収納しておけます。例としては、下段にA4普通紙、上段にL版写真用紙という感じです。
名刺、カードサイズ以外の全ての用紙を前面に閉まっておけるのが1番のポイントです。
背面がメインのプリンターになりますので、プリンターを壁側に寄せて使えるのでコンパクトです。
さらに背面手差し給紙も対応していて、全メーカーの中で一番厚みのある紙(0.6mm)に印刷をかけられます。
排紙トレイの自動準備機能も搭載しているので、印刷時に排紙トレイを準備しなくて良いので、こちらもかなり便利です。
ちなみにエプソンEP-882AとキヤノンTS8330を比べる人が多いので給紙の違いを記述しておきます。
TS8330は前面1段トレイ + 背面給紙の対応。
EP-882Aと比べた時にTS8330は
注意ポイント
・前面1段の給紙でA4,A5,B5の普通紙のみの印刷しかできない。
・その他の用紙は背面給紙でしか印刷できない。
・前面給紙も背面給紙も用紙の厚みは0.3mmの厚みまでの対応。
よって、使用時は設置面積が大きくなるし、用紙のセットの制限もあるし、用紙の厚みの対応も薄い。比較した時にはエプソンのEP-882Aの給紙能力に軍配が上がる。
キヤノンもMG7730の時代までは今のエプソン同様、前面2段給紙を採用していて使いやすく重宝されていました。TS8030からコンパクトなサイズに筐体デザインが変更されてから、前面1段トレイ + 背面給紙のスタイルになってしまいました。今キヤノンから販売されているプリンターに前面2段給紙タイプのプリンターはない。
用途別のオススメプリンター
ここからは用途別にプリンターをご紹介していきます。
筆者がオススメする1番のプリンターはEP-882Aでしたが、用途にあったプリンターを選ぶのも良いでしょう。
前面2段給紙
今は前面2段給紙はタイプの機種は限られています。
EP-882A
プリンターで1番のコンパクトサイズのプリンター。前面2段給紙を採用していて2種類の用紙を収納しておける。排紙トレイの自動準備機能もしっかり搭載しているので印刷時はプリンターの準備が全くいらないのでかなり便利なプリンター。
EP-812A
EP-882Aと仕様は似ているが、インク代が高くなり、排紙トレイの自動準備機能なども削られている機種。その分本体の値段が少し下がっているので安くプリンターを買いたい方にオススメ。
その他の対応プリンター:EW-M970A3T,EW-M770T,EP-982A3,EP-306
厚みのある紙0.6mm対応しているプリンター
基本的には全メーカー0.3mmまで厚紙採用をしているが、以下のプリンターは背面手差しで0.6mmまでの対応しているので、クラフトなど厚手の用紙に印刷をかけたいユーザーにとってはオススメできるプリンターです。ただし、1枚ずつの手差し給紙なので大量印刷には向いていないので注意が必要です。
EW-M752T
インク代が桁違いに安くなるエコタンク方式プリンター。前面1段トレイを採用。全ての用紙の種類を1種類だけ収納しておける。背面手差し給紙は0.6mmの厚みの用紙まで採用している。
EP-882A
厚みのある紙にも強いプリンター。前面2段給紙 + 背面手差し給紙は文句なしの給紙方法だ。
その他の対応プリンター:EP-M970A3T,EW-M770T,EP-M552T,EP-982A3,EP-812A,EP-306
2種類の普通紙をセットしておきたい
現行のキヤノンプリンターでオススメしたい給紙方法は普通紙を2種類セットできることだ。例えば前面トレイにA4普通紙、背面給紙にB5普通紙をセットしておける。普通紙印刷でいつも2種類使い分けをしていたユーザーには1番使いやすい機種と言える。
TS8330
2段給紙ではないが前面と背面に2種類の普通紙をセットできるプリンターになるのでオススメ。6色タイプになるので写真も綺麗なプリントができる。
XK60
写真高画質モデルでTS8330の上位版のモデル。TS8330と比べて、インク代が安くなり、高画質な写真を楽しめる。
その他の対応プリンター:XK70,TS6330,TS7330,TS5330,G6030,G5030,TR9530
普通紙の給紙枚数がとにかく多く収納しておきたい
基本的にはほとんどのプリンターの普通紙の収納は100枚になりすが、ビジネス用途のプリンターは多く収納できる機種があります。
100枚以上の収納をしておきたい場合はプリンターの機種が限られますが、大量の印刷をするユーザーにとっては重要な項目です。
G6030(250枚)
インク代桁違いに安くなるギガタンクタイプのプリンター。250枚と言う大量の用紙を収納しておける。さらに背面給紙も対応しているので背面にも100枚の普通紙をセットしておける。合計で350枚の紙をセットしておけるの素晴らしい。
EW-M670FT(250枚)
エプソンのエコタンク方式プリンターでFAXまで対応しているプリンターで給紙は250枚まで収納が可能。
その他の対応プリンター:G5030,G7030,EW-M630T
まとめ
給紙についていかがでしたでしょうか?
たかが給紙と思っていたと思いますが、使い勝手は全然違うものになります。
詳細な給紙のポイントとしては「背面なのか前面なのか」「給紙できる紙の種類」「用紙の厚み」「セットできる用紙の最大枚数」などがありました。
使うユーザーにとって選ぶポイントは変わってくると思います。どう使うかをしっかり見極めてプリンター選びをしていくと良いでしょう。